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初心者向け!CASBEE届出とは?自治体への手続きと評価基準をわかりやすく解説

「CASBEEってよく聞くけど、届出と認証って何が違うの?」「自治体に提出しないといけないの?」
初めてCASBEEに関わる方は、こんな疑問を感じるのではないでしょうか。

特に地方自治体では、建築物の環境性能を評価するためにCASBEEの届出を義務付けているケースが増えています。
しかし、申請機関での「CASBEE認証」とは異なり、届出の目的や提出方法がわかりづらいという声も多いのが現状です。

そこでこの記事では、地方自治体へのCASBEE届出に絞って、手続きの流れや評価基準を初心者向けにわかりやすく解説します。
この記事を読めば、どの建物が届出の対象なのか、どんな準備が必要なのかがスッキリ理解できますよ!

この記事でわかること
  • CASBEE届出とCASBEE認証の違い
  • 地方自治体におけるCASBEE届出の目的
  • 届出が必要となる建物の条件
  • CASBEE届出の流れと必要書類
  • 届出をスムーズに進めるポイント


目次

CASBEE届出とは?基礎知識

CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、建物の環境性能を評価・見える化するための制度です。
評価項目は、主に以下の2つの観点から構成されています。

  • 建物の環境品質・性能(Q値)
     → 室内の快適性、建物の耐久性、景観への配慮など
  • 建物の環境負荷(L値)
     → CO₂排出量、省エネ性能、資源の有効利用など

届出と認証の違い

CASBEEには2つの使い方があります。

種類対象手続き内容目的
CASBEE認証民間の第三者認証機関評価後、認証を取得環境性能のアピール・PR
CASBEE届出地方自治体(条例による)評価結果を自治体に届け出る地域の環境基準遵守の確認

ポイント💡
本記事で解説するのは「地方自治体へのCASBEE届出」。
条例で義務付けられた建物に対して、評価結果を提出するもので、評価ランク取得自体が目的ではありません



CASBEE届出が必要な建物・条件

地方自治体が定める建築物環境配慮条例などにより、特定の建物はCASBEEの評価結果を届出として提出することが義務付けられています。


届出が必要になる主な条件

具体的な条件は自治体ごとに異なりますが、よく見られる例は以下の通りです。

条件対象例
建築物の延べ床面積が一定以上2,000㎡以上

自治体によって異なるポイント

  • 届出義務の有無
  • 対象となる規模や用途
  • 提出期限(確認申請時、工事完了後など)
  • 求められる評価ランク(最低B+ランクなどの指定あり)

そのため、事前に該当する自治体の条例や要綱を必ず確認することが重要です。



CASBEE届出の流れと必要書類

地方自治体へのCASBEE届出は、建築確認申請と並行して進めることが多く、設計段階から準備を始めることが重要です。

多くの自治体では着工日21日前の提出を義務付けていますが、建築確認申請の21日前としている自治体もありますので注意が必要です。

ここでは、一般的な届出の流れと必要書類を解説します。


CASBEE届出の基本的な流れ

  1. 評価対象建物の確認
    • 該当自治体の条例・要綱を確認し、届出義務があるかチェック。
  2. 設計図面・仕様の準備
    • 環境性能に関わる図面・仕様(断熱、設備、敷地計画など)を整える。
  3. CASBEE評価ツールで計算
    • 指定されたCASBEEソフトを使用し、環境性能評価を実施。
    • 評価ランク(S/A/B+/B/C)が算出される。
  4. 届出書類の作成
    • 評価結果報告書
    • 設計図書(平面図・立面図・断面図など)
    • 設備仕様書・敷地計画書
    • 必要に応じて説明書・宣誓書
  5. 地方自治体への提出
    • 建築確認申請と同時、もしくは特定の提出期限までに届出。

提出先・期限について

  • 提出先:該当する市区町村の都市計画課や建築指導課など
  • 提出期限:多くは確認申請時までに求められる場合が多いですが、自治体ごとに異なるため注意。

必要書類のまとめ

書類名内容
CASBEE評価結果報告書評価ツールで算出した評価ランク・詳細を記載
設計図書配置図、平面図、立面図、断面図など
設備仕様書空調・照明・給湯・断熱材等の仕様
敷地計画図緑化、雨水対策、周辺環境配慮の設計内容
必要に応じた説明書・誓約書自治体によって指定がある場合

ポイント💡
CASBEE届出の書類作成は、省エネ計算や建築確認の資料と共通部分が多いので、設計段階で同時に準備すると手戻りが減ります!



CASBEEの届出を義務化している自治体一覧

自治体制度対象建築物(床面積)届出期限
札幌市札幌市建築物環境配慮制度300㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
埼玉県埼玉県建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
さいたま市建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
千葉市千葉市建築物環境配慮制度届出義務ではないが2000㎡以上の新築・増改築建築物では提出が基本工事着工21日前
柏市柏市建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
神奈川県建築物温暖化対策計画書制度2000㎡以上の新築・増改築建築物建築確認申請21日前
横浜市横浜市建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物建築確認申請21日前
川崎市川崎市建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物建築確認申請21日前
新潟市新潟市建築物環境総合性能評価制度2000㎡以上の新築・増改築建築物建築確認申請21日前
静岡県静岡県建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
愛知県愛知県建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
名古屋市建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
京都府特定建築物排出量削減計画300㎡以上の新築、増改築建築物工事着工21日前
京都市建築物排出量削減計画300㎡以上の新築、増改築建築物工事着工21日前
大阪府建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
大阪市大阪市建築物総合環境評価制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
堺市堺市建築物の総合環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
兵庫県兵庫県建築物環境性能評価制度①2000m2以上の新築・増改築建築物②大規模の修繕・大規模の模様替にあたる部分の面積が2000m2以上の建築物工事着工21日前
神戸市神戸市建築物総合環境評価制度①2000㎡以上の新築・増改築建築物②大規模の修繕・大規模の模様替にあたる部分の面積が2000㎡以上の建築物工事着工21日前
鳥取県鳥取県建築物環境配慮計画制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
広島市広島市建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
徳島県徳島県脱炭素社会の実現に向けた気候変動対策推進条例2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
福岡市福岡市建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
北九州市北九州市建築環境総合性能評価制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前
熊本県熊本県建築物環境配慮制度2000㎡以上の新築・増改築建築物工事着工21日前


まとめ

CASBEE届出は、地方自治体の条例に基づき、建築物の環境性能を評価し提出する大切な手続きです。
特にオフィスビル・店舗・工場などの非住宅建築物では、届出義務の対象になるケースが多くなっています。

一見すると煩雑に感じがちですが、届出を通じて建物の環境性能を「見える化」し、法令遵守だけでなく企業価値アップや補助金活用にもつながるメリットがあります。

ただし、自治体ごとに提出条件や評価基準が異なるため、確認申請と合わせて早めの準備がカギ

「どこから手をつければいいのかわからない」「設計と並行して進めたいけど時間が足りない…」
そんなときは、私たちが省エネ計算や確認申請とセットでCASBEE届出をサポートいたします。

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